放射能の危険性について

健康調査、甲状腺がんについて

 福島第一原発事故による健康調査は、福島県の公立大学法人「福島県立医科大学」内に設けられたふくしま国際医療科学センター「放射線医学県民健康管理センター」にて行なわれています。




詳しい情報は、http://fukushima-mimamori.jp/ から見ることが出来ます。
検査は大きく分けて「先行検査」と「本格検査」の2種類があります。  

先行検査

対象者:2011年の福島原発事故当時、福島県内に住んでいた「18歳以下だった子ども達」=約36万人。

実施時期:2011年度、2012年度、2013年度の3年実施。

呼び名:「1回目」または「1巡目」。

目的:事故直後の1~3年の段階で、福島県内に小児甲状腺がんの子ども達がいるかどうかを調査する。

本格検査

対象者:2011年の福島原発事故当時、福島県内に住んでいた「18歳以下だった子供達」に加え、原発事故後約1年の間に福島県内で生まれた子ども達も対象とした=約38万人。

実施時期:2014年度、2015年度の2年実施。2016年度、2017年度の2年実施。2018年度、2019年度の2年実施。以降、同じように2年サイクルで実施される。

呼び名:「2回目」または「2巡目」。「3回目」または「3巡目」。「4回目」または「4巡目」。
※ただし、検査対象者が20歳を超えると、25歳、30歳、35歳など5年ごとの「節目検診」へ移行する。

目的:チェルノブイリ原発事故では、小児甲状腺がんの増加時期=事故後4~5年が教訓となった。福島原発事故から4~5年を迎えるこの増加該当時期に、福島県内に小児甲状腺がん及び疑いの子ども達がいるかどうかを調査する。 この検査の結果、2018年3月5日に公表された福島県民調査報告書によると、福島県の小児甲状腺がん及び疑いの子ども達は、合計で196人となりました。この内、2名は「宮城県丸森町」、3名は「茨城県北茨城市」の子どもで、小児甲状腺がん及び疑いの子ども達は福島県内にとどまらず、隣県にも広がっています。甲状腺がんの手術件数は161人となりました。 平時の甲状腺がん患者数は、100万人に1~2人とされています。 統計上の比較については、以下のページをご覧ください。
認定特定非営利活動法人FoE JAPAN
http://www.foejapan.org/energy/fukushima/health.html OurPlanet-TV http://www.ourplanet-tv.org/?q=taxonomy/term/83
国による検査実施はこれ以外にありません。
福島県と同等の汚染に見舞われた近隣地域では、検査は各自治体任せとなっています。  

保養については、国は何ら対策を行なっていず、市民による地道な保養活動が行なわれているのみです。
ベラルーシやウクライナでは、国が「サナトリウム」と言われる子どもの保養施設をつくり、年に1回約1ヶ月に渡る保養(西洋・東洋健診や治療および放射性物質の排出)が無料で受けられる体制があり、事故後30年を過ぎた現在でも、第二世代に対しても継続して保養を行なっています。 日本のそれとは比較にならない充実した保養体制です。