私たちについて

2017年11月13日付で発表された、「日隅一雄・情報流通促進基金」の本年度大賞に、喜ばしきことに、みんなのデータサイトが選ばれました。 大変栄誉ある日隅賞の受賞を、スタッフ一同心より嬉しくありがたく思い、ここにご報告させていただきます。
>受賞発表ページ

みんなのデータサイトは2012年に発足し、市民と30超の測定室が協力し合い、2011年の東京電力福島第一原発事故以降の放射能汚染測定データを蓄積・公開してまいりました。

私たちのデータベースには、食品で1万7千件、土壌データで3,500件近くのデータが、市民力によって積み上げられ、web上でどなたでも検索閲覧ができます。
食品データの一件一件は、多くの一般の方々が、お子さんの健康などを心配され、測定に持ち込まれたデータなどが積み上がっており、一つ一つのデータが貴重なものです。ここまでの形になったのは、本当に多くの方との協力によってしか成り立ちえないことでした。

また2014年からは、「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」と題した、東日本17都県にわたる広範囲な土壌測定を行い、延べ人数4,000人を超える皆様と共に、各地で土壌を採取測定し、データを積み上げ、汚染状況を可視化する取り組みを進めてきています。

土壌データは、チェルノブイリ事故の後、ウクライナやベラルーシでは国費をかけて大規模な測定を行い記録・公開し、避難や保養などの判断基準として使用しているのに対し、日本では福島県内など一部を除きほぼ空間線量のみの測定にとどまっています。また、原発事故前の20倍もの高い値である、年間20mSvという基準が採用され続け、これが住民の避難・帰還基準の判断に用いられているのが現状です。

このような中、「自分たちの住む地域の汚染を知る権利があるはずだ」という思いのもと、「政府がやらないなら自分たちで明らかにしよう」と、市民力でできるだけ多くの「実際のデータ」を調査・記録・公開することに努めてまいりました。このデータを多くの人に知っていただき活用できるよう、これからも取り組んでまいります。

今回の受賞は、これまでに全国の測定所に測定を依頼してくださった市民の皆さま、採取活動やカンパなどの資金で私たちを応援してくださった方を含め、非常に多くの方々と共にいただいたものだと思い、共に喜びたいと思います。 市民科学の力で放射能汚染の実態を、測定データの積み上げにより提示出来ていることに、大きな力を感じます。 日隅情報流通促進基金の関係者の皆様へ心より感謝申し上げますと共に、 原発事故の爪痕を測定を持って可視化し、さらに多くの皆様へ貢献していけるよう、この受賞を励みとし、私たちはさらに前進してまいります。 みんなのデータサイトを、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

みんなのデータサイト スタッフ一同