日本ジャーナリスト会議 JCJ賞を受賞しました!

1958年以来、年間の優れたジャーナリズム活動・作品を選定して顕彰してきた日本ジャーナリスト会議(JCJ)の2019年(第62回)JCJ賞に、みんなのデータサイト出版の『図説・17都県 放射能測定マップ+読み解き集』が選ばれました!

 これはひとえに、「放射能汚染をなかったことにさせない」ために「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」に関わった、のべ4,000人の市民の皆様、また資金協力でプロジェクトを支えてくださった皆様、マップ集出版に際して「クラウドファンディング」で応援くださった、約1,300人の方々、そのほかこの活動を支えてくださる皆様とともに受賞できたものと考えております。
 ここに改めて、皆様に「おめでとうございます!」というお祝いと、「ありがとうございます!」という感謝の気持ちを伝えたいです。

 引き続き、ともに一歩一歩、進んでいきましょう。

JCJ賞『図説17都県 放射能測定マップ+読み解き集』  みんなのデータサイト出版

受賞理由:
 「市民放射能測定室」のネットワークである「みんなのデータサイト」が、福島原発事故後、3400カ所以上から土壌を採取・測定し、延べ4000人の市民の協力で2011年3月のセシウム推定値の「県別土壌マップ」(第1章)をまとめた。放射能プルームの動き、100年後の予測も入れた。第2章で食品についての不安を解消し、自分の“物差し”が持てる。第3章「放射能を知ろう」では、放射能の基礎知識、チェルノブイリとの比較などが深く学習できる。国はやらない、市民の市民による市民のためのA4判放射能必読テキスト。

今回のJCJ賞は 次の皆様と並んで受賞させていただきました。

【JCJ大賞】 
 「税を追う」キャンペーン   東京新聞社会部 
 
 深刻な財政危機に直面しながら、安倍政権は税金の無駄遣いを続ける。米国からの兵器爆買い急拡大で、5兆円を突破した「兵器ローン」の実態を浮き彫りにした第一弾。教育や社会福祉など国民生活を犠牲にした軍事費を皮切りに、キャンペーンは、沖縄・辺野古の米軍新基地建設や東京五輪などにテーマを広げ、昨年末の予算編成論議にも影響を与えた。政策の是非を丹念に検証し、利権や既得権をあぶり出す手法や報道姿勢は、多くの読者や識者などから高い評価を得ている。

【JCJ賞】 
 「イージス・アショア配備問題を巡る一連の報道」  秋田魁新報社 イージス・アショア配備問題取材班
 2017年秋に始まったイージス・アショア配備問題は秋田、山口県を直接、世界大の問題に突き当たらせている。秋田魁新報は県民の不安に寄り添い、判断材料を誠実に提供していく中で、問題の真意を多角的に探り、県民の声、県知事、市長の取材、議員アンケート、ルーマニア・ポーランドルポを続けた。そして、公立美大での卒業謝辞削除事件を浮かび上がらせ、後に防衛省の適地調査の杜撰さをあぶり出させることになる。配備反対の声は実現していないが、ここには、権力の監視を地で行く地域ジャーナリズムの力の真骨頂がある。

 「想画と綴り方~戦争が奪った子どもたちの“心”」  山形放送 
 児童文学者・国分一太郎は1930年、山形県の小学校で教職に就き、「想画」と呼ばれる生活画教育と、「生活綴り方」教育に打ち込んだ。凶作に見舞われた中で、たくましく生きる村人たちの暮らしを、子供たちは生き生きと画に描き、作文に綴った。しかし、国分の教育にも戦争の影が忍び寄り、治安維持法で罪に落とされる。安倍一強政治のもとで「共謀罪」は治安維持法との類似性が指摘される。制作者は、自由に表現できる未来に向けて「釘一本を打ち込みたい」と考え、番組を世に送り出した、


 「ETV特集『誰が命を救うのか 医師たちの原発事故』」  NHK
 東電福島第一原発の爆発事故発生直後、広島などから多くの医師たちが現場に入り、汚染された住民や爆発で負傷した自衛隊員の治療など、被ばく医療の最前線で奔走した。医師たちの多くは沈黙を守り、その結果、彼らの多様な体験が十分政策に反映されないまま、各地で原発再稼働が始まることになった。取材班は、治療にあたった医師たちをしらみつぶしに訪ね歩き、医師たち自身の撮影による3000の写真と映像を入手。当時の医療現場のすさまじい実態の全貌を初めて明らかにした。


このような大きな新聞やテレビ局とともに、この小さな小さな「みんなのデータサイト出版」が受賞させていただけたこと、驚きでいっぱいです。

受賞式のお知らせ

なお、贈賞式は8月17日(土)、日本プレスセンターホールにて行います。どなたもご参加可能ですので是非お越しください。