【署名提出】11/9(火)に集約した署名を提出します

「食品等の出荷制限」における放射性物質 100 ベクレル/kg 緩和案の撤回を求める署名
提出のご案内

今春から実施してきた掲題の署名には多くの個人・団体の皆様にご協力いただきありがとうございました。
おかげさまで8月末の2次集約までに多くのご賛同いただきました。

その後総裁選、衆院選などが次々と計画されたためタイミングをはかっておりましたが、このたび、署名提出日を下記の通り確定しました。ご多忙とは存じますがぜひご来場くださいますようご案内いたします。

みんなのデータサイトは、福島原発事故後に全国に立ち上がった市民放射能測定所のネットワーク団体です。これまで市民の皆様から寄せられる食品や土壌に含まれる放射性セシウムを測定しその測定結果をウェブサイトで公開しています。事故から10年が経過した今でも国が定めた食品の基準値である1キログラムあたり100ベクレルを超えるものが出荷規制がされていない自治体からも多く見つかる山菜、キノコ、ジビエ。そうした食品が市場に出回らないようすべきところ、逆に、国は放射能基準値を現在の100ベクレル/kgから10~100倍(1,000~10,000ベクレル/kgに相当)緩和することで、法律違反ではない状態を作ろうとしています。
私たちはこの基準値を緩和する動きに反対し署名活動を行いました。
この署名を集約し下記の通り提出いたします。

当日は、提出後厚労省担当者との質問・意見交換の時間も設けます。皆様の声を届けましょう。


提出日 2021年11月9日(火) 14時30分〜15時30分 

*14時00分から同館入口にて通行証をお配りします(定員 50名)

場所  参議院議員会館 B107

https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/shisan.pdf

当日は、署名の提出・要請、厚労省担当者との質疑応答を行います。

ご出席いただける方は、お席等の準備のため、事前にメール(minnanods@gmail.com)・またはFax(024-573-5698/前日までに)にお申し込みいただけると助かります。
詳しくは、添付お知らせをご参照ください。




厚労省宛質問書

事前に厚生労働省宛にお送りした質問書を公開します。(テキストの最後にPDF形式も添付してあります。)

2021年10月29日

厚生労働大臣

みんなのデータサイト


厚労省への食品放射能汚染に関する質問書

以下の質問にお答えください。

質問1)食品基準値(100 Bq/kg)の見直し状況について
  自民党の東日本大震災復興加速化本部「食品等の出荷制限の合理的なあり方検討プロジェクトチーム」(座長=根本匠衆院議員)は、復興庁、厚労省、農水省、原子力規制庁等から食品中の放射性物質の汚染状況や現行の食品基準値に関する説明を受けて協議し、現行の食品基準値(100 Bq/kg)の見直しを求める「提言」を政府に提出しました。 また、自民党の東日本大震災復興加速化のための第10次提言にも食品等の基準や出荷制限の規制について科学的・合理的な観点から、速やかな検証を加速化することが盛り込まれています。食の安全に関わる厚生労働省として食品基準や出荷制限に関わる検証状況に関して回答をおねがいします。

質問2)非破壊検査法による食品中の放射性セシウムスクリーニング法の適用範囲について
  2021年3月26日に厚生労働省医薬・生活衛生局食品監視安全課は、全国の保健所等に「非破壊検査法による食品中の放射性セシウムスクリーニング法について」と題した事務連絡を発出しました。同日、原子力災害対策本部は「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」を改定し、キノコ・山菜類等に対して非破壊検査によるスクリーニング方法を容認しました。 この改定では、たとえ出荷制限地域であっても非破壊検査による全量検査と基準値以下を条件に、県が定めた出荷・検査方針に従っていれば出荷が可能となるものと理解されます。 現在は、「マツタケ」に限定されていますが、他のキノコや山菜、ジビエ肉等にも水平展開する方針があるのか回答をおねがいします。

質問3)出荷規制の網が穴だらけであることについて
  土壌放射能汚染と山菜・キノコ・野草・ジビエ類の放射能含有量とは明らかな相関性があります。みんなのデータサイトが実施した17都県土壌放射能調査結果と比べて、政府によるこれら食品の出荷規制の網は穴だらけと言わざるを得ません。そもそも出荷規制を決定するにあたっての総合的・系統的な調査が行われておらず、たまたま出てきた基準超過食品データについての場当たり的な出荷規制になっているのではありませんか。あらためてきちんとした調査監視体制を敷き、穴のない規制の網を準備すべきだと思うのですが、この点に関してご回答ください。

質問4)自家消費、縁故品(もらいもの)に関する監視・啓発体制が不十分なことについて
  福島原発事故後10年を過ぎても、土壌放射能汚染は収まっていません。土壌中Cs-137は約80%が残存しているのです。しかし、市民感覚としての注意・警戒感は薄れつつあります。そうした中、山菜・キノコ・野草・ジビエ類の自家採取と消費あるいは縁故品としての流通が増加しています。政府および自治体としての放射能汚染に対する継続的な啓発活動が必要です。このことについて今後の方針を聞かせてください。

質問5)オークションサイトやフリマサイトの規制強化について
  昨年度みんなのデータサイトが、独自に春の山菜類、秋のキノコ類をヤフオク、メルカリ等のオークションサイトやフリマサイトで購入し、放射能測定を実施したところ、基準値超えの食品が多数流通していることが明らかになりました。厚生労働省はこの事実に基づき、昨年秋にインターネットモール運営事業者に対して野生の農産物を販売する利用者に対する注意喚起を依頼しました。更に、今年度の春には保健所や国立医薬品食品衛生研究所を通じ、匿名購入・抜き打ち検査を実施したことを確認しております。公表された測定データを見ると基準値超えで産地不明の「コシアブラ」が多数報告されています。明らかに食品衛生法違反であっても出品者が保健所への出頭や聞き取りに応じない事例が多いと聞いています。 厚生労働省としてこのような”逃げ得”の流通をいつまで放置したままにするのか回答ねがいます。

質問6)オークションサイトやフリマサイトでの違反調査が緩いことについて
「オークションサイト・フリマサイトにおける野生の農産物の販売について」( https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14183.html )ページにある医薬・生活衛生局食品監視安全課へ電話で確認したところ、対応したナカヤ氏から「山菜の直売所やネットでの販売は採取業になるため営業(流通販売)には含まれない」ことから、食品衛生法の対象外となっているといわれました。インターネットを介し、匿名で売買が直接大量に行われている現状でも、流通販売に含まれず食品衛生法の対象外であるならば、どのようにして食の安全を担保できるのでしょうか?正式な見解をお聞かせください。また今後の見直しの方針についてお聞かせください。
(参考:食品衛生法 第4条第7項:⑦ この法律で営業とは、業として、食品若しくは添加物を採取し、製造し、輸入し、加工し、調理し、貯蔵し、運搬し、若しくは販売すること又は器具若しくは容器包装を製造し、輸入し、若しくは販売することをいう。ただし、農業及び水産業における食品の採取業は、これを含まない。)

※オークションサイトやフリマサイトの規制強化についての参考情報
①「食品中の放射性物質の検査結果について(1250報)2021年8月27日(金)」( https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20476.html )で公開された検査結果では以下の検体について産地不明となっていたが、ふくしま30年プロジェクトが福島市保健所へ食品基準値超で申し立てしたものと、その後の行政情報開示で得た文書から、福島市保健所が出品者と連絡が取れなかったために産地不明となったことが分かった。匿名配送の場合、保健所が運営会社に求める連絡先の開示について、出品者がそれに応じなければそこで調査は終了してしまう。
 
No.10 産地不明 コシアブラ (Cs:260 Bq/kg)
[ ヤフオク! 出品 発送地:宮城県(legend1288)]

No.11 産地不明 コシアブラ (Cs:120 Bq/kg)
[ PayPayフリマ出品 発送地:宮城県(なまごめ)]

No.12 産地不明 コシアブラ (Cs:110 Bq/kg)
[ PayPayフリマ出品 発送地:福島県(サンダー)]
 
No.13 産地不明 コシアブラ (Cs:120 Bq/kg)
[ PayPayフリマ出品 発送地:宮城県(ban********)] 

No.14 産地不明 コシアブラ (Cs:110 Bq/kg))
[ PayPayフリマ出品 発送地:山形県(ほのか)] 

No.15 産地不明 コシアブラ (Cs:170 Bq/kg)
[ PayPayフリマ出品 発送地:茨城県(ララたろ)]
 
No.16 産地不明 コシアブラ (Cs:140 Bq/kg)
[ メルカリ出品 発送地:長野県(凛々子)]

No.17 産地不明 コシアブラ (Cs:180 Bq/kg)
[ ラクマ出品 発送地:長野県(織姫)]

下段の、[ ] 内の情報は、ふくしま30年プロジェクトの申立書より。発送地の( )内は出品者名。 凛々子と織姫は、同封された手紙の筆跡から同一人物と思われる。


質問7)食品衛生法の販売の規定範囲にまつわる曖昧さについて
読売新聞2020年10月19日掲載の「あれからVol.7 初代原子力規制委トップ 福島と生きる決意」によると、前原子力規制委員長の田中俊一氏が、飯舘村で取れたコウタケの炊き込みご飯を読売新聞の記者に振舞ったとあります。同記事には、田中氏が放射能測定器でコウタケご飯を測定したところ、1,000 Bq/kgを記録したとも記されています。
この記事を踏まえて医薬・生活衛生局食品監視安全課へ電話し、出荷制限のコウタケを来客に振舞うことはいかがなものか?と質問したところ、対応したナカヤ氏からは、食品衛生法第六条では「不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む」とあり、不特定又は多数が違法かどうかのポイントで、この件についてはグレーですという答えでした。
しかし、社会の公器たる新聞の取材を前に、前原子力規制委員長が食品衛生法の脱法行為と取れる態度を示しています。厚生労働省のサイトには「私たちが毎日、口にする食品の安全性を確保するための施策を行っています」とありますので、田中氏のように影響力がある人物が脱法行為とも取れる行動を行うことについての見解を聞かせてください。


質問8)内部被ばくと外部被ばくをあわせた実効線量が年間で1mSvを超えてはならないことについて
 厚生労働省医薬食品局食品安全部による「食品中の放射性物質の 新基準値及び検査 について 」(2012年8月1日)においても、食品基準は年間1mSvを超えないように設定したとあります。そもそも、ICRPは公衆の被ばく線量限度を年間1mSvとしています。国民の健康と安全を確保する意味からも、食品による内部被ばくも含めて、年間1mSvが担保されるべきと考えます。したがって、現行の食品放射能基準をさらに下げることがあっても、引き上げは絶対にあってはならないと考えます。このことに関する見解をお聞かせください。

以上



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