日本ジャーナリスト会議 受賞式(8月集会)のご案内
『図説17都県 放射能測定マップ+読み解き集』が受賞した、日本ジャーナリスト会議 JCJ賞の授賞式は以下の通り行われます。
どなたでも参加できる開かれた集まりで予約不要です。
冒頭に、前川喜平さん(元文科省事務次官)が記念講演をします。
その後に受賞者のスピーチがあります。
多くの皆様とこの受賞を分かち合いたく、お忙しいお盆の最中ではございますが、
是非ご来場くださいますよう、ご案内申し上げます。
日時:8月17日(土)13時〜
場所:プレスセンターホール
(東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル10F)
参加費:1,000円(学生・障がい者手帳をお持ちの方は無料)
本年の受賞は次の通りです。
【JCJ大賞】
★「税を追う」キャンペーン 東京新聞社会部
深刻な財政危機に直面しながら、安倍政権は税金の無駄遣いを続ける。米国からの兵器爆買い急拡大で、5兆円を突破した「兵器ローン」の実態を浮き彫りにした第一弾。教育や社会福祉など国民生活を犠牲にした軍事費を皮切りに、キャンペーンは、沖縄・辺野古の米軍新基地建設や東京五輪などにテーマを広げ、昨年末の予算編成論議にも影響を与えた。政策の是非を丹念に検証し、利権や既得権をあぶり出す手法や報道姿勢は、多くの読者や識者などから高い評価を得ている。
【JCJ賞】
▼『図説17都県 放射能測定マップ+読み解き集』 みんなのデータサイト出版
「市民放射能測定室」のネットワークである「みんなのデータサイト」が、福島原発事故後、3400カ所以上から土壌を採取・測定し、延べ4000人の市民の協力で2011年3月のセシウム推定値の「県別土壌マップ」(第1章)をまとめた。放射能プルームの動き、100年後の予測も入れた。第2章で食品についての不安を解消し、自分の“物差し”が持てる。第3章「放射能を知ろう」では、放射能の基礎知識、チェルノブイリとの比較などが深く学習できる。国はやらない、市民の市民による市民のためのA4判放射能必読テキスト。
▼「イージス・アショア配備問題を巡る一連の報道」 秋田魁新報社 イージス・アショア配備問題取材班
2017年秋に始まったイージス・アショア配備問題は秋田、山口県を直接、世界大の問題に突き当たらせている。秋田魁新報は県民の不安に寄り添い、判断材料を誠実に提供していく中で、問題の真意を多角的に探り、県民の声、県知事、市長の取材、議員アンケート、ルーマニア・ポーランドルポを続けた。そして、公立美大での卒業謝辞削除事件を浮かび上がらせ、後に防衛省の適地調査の杜撰さをあぶり出させることになる。配備反対の声は実現していないが、ここには、権力の監視を地で行く地域ジャーナリズムの力の真骨頂がある。
▼「想画と綴り方~戦争が奪った子どもたちの“心”」 山形放送
児童文学者・国分一太郎は1930年、山形県の小学校で教職に就き、「想画」と呼ばれる生活画教育と、「生活綴り方」教育に打ち込んだ。凶作に見舞われた中で、たくましく生きる村人たちの暮らしを、子供たちは生き生きと画に描き、作文に綴った。しかし、国分の教育にも戦争の影が忍び寄り、治安維持法で罪に落とされる。安倍一強政治のもとで「共謀罪」は治安維持法との類似性が指摘される。制作者は、自由に表現できる未来に向けて「釘一本を打ち込みたい」と考え、番組を世に送り出した、
▼「ETV特集『誰が命を救うのか 医師たちの原発事故』」 NHK
東電福島第一原発の爆発事故発生直後、広島などから多くの医師たちが現場に入り、汚染された住民や爆発で負傷した自衛隊員の治療など、被ばく医療の最前線で奔走した。医師たちの多くは沈黙を守り、その結果、彼らの多様な体験が十分政策に反映されないまま、各地で原発再稼働が始まることになった。取材班は、治療にあたった医師たちをしらみつぶしに訪ね歩き、医師たち自身の撮影による3000の写真と映像を入手。当時の医療現場のすさまじい実態の全貌を初めて明らかにした。