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【Youtube】ダースレーダーさんの番組に事務局長の小山が出演


5月26日、日本のヒップホップ界を牽引してきた隻眼のラッパー、#ダースレイダー さんのYouTubeに、事務局長の小山が出演しました!
若い世代に絶大な人気を誇る彼の番組で、市民の放射能測定活動についてお話できる素晴らしいチャンスを 現在、「市民測定を救う」クラウドファンディングを実施中のThe 10th Fukushima, Nippon Awakes 発起人で 認定特定非営利活動法人 ふくしま30年プロジェクト 理事の平井有太さんがつくってくれました。

こちらからアーカイブをご覧いただけます→ https://youtu.be/eEUePRKm2qc


【月刊 政経東北】食品基準値問題が掲載されました!


3/9のみんなのデータサイトによる食品基準値緩和反対の記者会見を取材してくださった「月刊 政経東北」。
骨太の記事を毎月掲載している稀有な月刊誌ですが、5/20付けで、ネットのnoteに月刊誌の全文が掲載されました。

5/19の福島民報の記事によると、18日に「自民党東日本大震災復興加速化本部」の検討チーム会合の場で、厚労省、林野庁(シイタケ)などに提言(100 Bq/kgの基準値緩和)に合った事業の具体化や加速化を求めています。
座長の根本匠衆院議員(福島2区)は「継続して取り組みの状況を聞くことで提言が施策に反映されるようにしたい」と述べています。

コロナ禍も着々と進められている食品基準値緩和に、厳重な注目が必要です。

是非、記事をご覧ください。

■食品基準値「1000ベクレル/㎏へ緩和」に異議
月刊 政経東北  @seikeitohoku #note https://note.com/seikeitohoku/n/ndc95d8669281


フランスの市民測定所CRIIRAD ブルーノさんインタビュー「福島原発事故から10年」文字起こし


掲題のインタビュー番組を日本語で 文字起こししたものを掲載します。

*この番組の翻訳をして字幕をつけてくださり、その翻訳したテキストを今回日本で紹介するにあたり快くご提供くださった、フランスの遠くの隣人・杉田くるみ様に、深く感謝します。

(Youtube動画を見たい方はここをクリックしてください)

こんにちは
フランス語圏スイスの脱原発番組です。
ジュネーブからフランスのドローム県のヴァランスにきています。
クリラッドの核物理学技師  ブルーノ・シャレロンのインタビューです。
彼はクリラッド市民放射線調査情報委員会の測定分析室長です。


今日はありがとうございます。
福島原発事故の10年目にあたりどのような教訓を 学ぶことができるのか
あの時 福島に行かれましたね。
まず一般的な質問から
2011年春にクリラッドが日本に行ったその経緯は?


まず一言 説明します。
私たちはマスクを着用していませんがそれは適切な距離をおいているからです。

さて 2011年3月11日ですが地震 津波が起こったことを知り
福島第一が危うい状態になるかもしれないということで、金曜日でしたが、クリラッドの会員に向けてすぐにコミュニケを出しました。

最初の情報によれば非常事態になるかもしれないと注意を喚起しました。

事態は非常に深刻で福島第一原発では、地震にともない、原子炉は安全装置が働き制御棒が挿入され、
核分裂連鎖反応は止まりました。

緊急停止しましたが、炉心は崩壊熱が出続けるので停止後も この熱を排出させ続けないといけません。

通常と緊急用の冷却システムが稼動しなかったため、コントロールできなくなり、熱が上昇し
放射能が放出し、爆発で多大な放射性物質が大気中と太平洋に放出されました。


この状況は数日間刻々と変わり、私たちにとっては非常に辛いものがありました。

毎日何が起ころうとしているのかが予測され、それが日に日に悪化し、放射性降下物についてのフランス人の懸念がありました。

フランスに到達するのは分かっていたので、、。

3月末から4月上旬にかけて、4月のほぼ1か月間、実際ここで大気浮遊じん中の放射性物質のモニタリングにより測定されました。

そして 私たちにとっては、、、日本の人々が 非常に大量な放射線被ばくにさらされ、
適切に情報を与えられることもなく、護られることもない。

遠くから それを見ながら その人々に情報を提供するために何もできない、 
それは非常に耐えがたいものでした。

なので 私たちがしたことは、、、、、、(ブルーノさん、言葉に詰まる) 失礼しました、
日本に住むフランス人や日本人から要請があり、放射線測定器の提供支援や
情報を求めてきました。

その市民の中にIwata Wataruさんがいました。
彼はアーティストであり 最初から政府からの情報が信頼できないと、事故直後から活動を始め
自分たちで測定する機材を持ちたいと望んでいました。
自分たちで測定するネットワークを作りたいと。

そこから電話やメールの交流が始まり、数日で互いに信頼関係ができ、協力関係を築けると考えました。

そこでクリラッドは専門家用と一般用の10台ほどの測定器を送ることにしました。

そして英語で短い学習ビデオを緊急に撮影しました。

この機材の使い方や結果の解釈の方法を説明しました。

自分自身の防護の仕方も。
放射能に汚染された地域に測定に入るわけですから。

それが協力関係の始まりでした。

彼らは徐々に組織として育ちCRMS 市民放射能測定所になりました。

Iwata Wataruさんは中心人物の一人でしたが数年後に離れています。

そういう経緯でクリラッドも世界の他の組織とともに日本市民が独立した研究所を設立することに
僅かでも貢献することができたのです。

クリラッド自身も市民によって1986年に創設されたのです。
チェルノブイリ事故直後のことです。
この時 大学の研究者の協力を得ました。リヨン大学の研究所はクリラッドの創設に携わってくれました。
なので 日本の市民測定所の設立にクリラッドが協力するのは当然のことでした。


私たち自身が日本に行くまでには数週間を要しました。
資金調達も必要でしたし、ロジスティックのこともありました。

放射線レベルが少し下がるのを待ち、やっと現地に行くことができました。

ここに測定しているのが見えますがこれは福島県の学校です。

子どもがいます。子どもは避難させられていませんでした
この学校では放射線量が異常に高いのにも関わらずです。

率直に言って、、、何というか
放射線汚染がこんなに酷い所に来てみると
そこには子どもがいて、、、すみません (当時を思い出し、嗚咽をもらす)
そんなところに子どもを生活させている、、、
とても汚染された地域に、、、
私と同僚のクルボンにとってはトラウマでした、、


失礼、、、

本当に トラウマです




学校の一例ですが 福島第一原発から50から60キロのところにある学校です。
5 月末から6月初めに測定を行いました。
ここにブランコがあります。
空中にあった放射性物質が雨や雪によって地面に降下し、それが地表に蓄積されます。

その土壌を数グラム採集しました。

この鉛の容器に保存してあります。

お見せしますが、、
10年経ってもまだ放射線が出ていることがわかります。

この測定器はアルファ、ベータ、ガンマ線の線量を記録できます。 

これを近づけると、、、


科学計測ではありませんよ、ただ放射線が出ているという事はわかります。
この検体が放射性物質を含んでいるというのはわかります。

10年経っていてもです。

なぜかというと、セシウム137が含まれているからです。

事故によって大気中に放出された放射性物質で、現在も福島県の土壌に沈着していますが
福島をはるかに超えて、たとえば東京などまで到達しています。

さて(日本に行って)何をしたのかというと測定器を使った測定や土壌採集をしました。
それから学習会をしました。ここにあるように東京で何度か公開ミーティングを開きました。

もちろん福島県内でも。福島市でも 人々に情報を提供し、質問に答え 放射能について
できるだけ教育的に情報を伝えました。


放射能はここに存在し、どのような被害をもたらすものであるか
防護するために何ができるか。

例えば食品の測定のワークショップをしました。
食品の放射能汚染検査が決定的に不足していたからです。
食品によってはまだ高度に汚染されていたのにです。

日本外国人記者クラブで記者会見をすることができました。
記者会見に出席したメディアの数にびっくりしました
全ての人々が何が起こっているのか理解したいと思っていたのです。


シャレロンさん という事はあなたが招待されたのは
日本政府の不適切な処置あるいは
不作為を補填する使命があったと言えますか?


補填と言いますが、クリラッドのような小さな組織は
日本国家や他の国家がやるべき事の補填にはなり得ない。

目的は市民の測定機関の立上がりに貢献する事
チェルノブイリ事故の時のフランスもそうでしたが福島でも同じ事が見られます。

公共のサービス 国家政府は住民に正確な情報を提供する能力を欠いている、または提供する意志を持っていません。
原発事故に際してです。

原発事故は管理不能だとは言え、やるべき最低限のことはあります。
それは、住民の被ばくの量を可能な限り少なくすることです。

私たちが非常にショックを受けた例をお見せします。

この農場なのですが飯舘村にあります。
福島第一原発の北西約40キロのところにあります。


5月末から6月初め、つまり放射性降下物から2か月半経って私たちを受け入れてくれた農家の方です。

農場の中 農場の前、彼の家の中の空間線量率。 ここは彼の居間ですがこのテーブルの場所の空間線量率は基準の200倍です。


この男性は避難させられていませんでした、2ヶ月半後です。

彼の被ばくの今までの積算線量を計算することができます。
半減期が8日の放射性ヨウ素のために線量は少し減少していますが線量は非常に高いままです、
現在でもそうですが、、。

この男性は避難していませんでした。

私たちは彼に測定結果を示し、恐怖心を与えないように注意しながら私たちの懸念を伝えました。
「私たちの観点からすれば、この場所を離れないといけない」と。

でも彼が言うには、自分の牛を売った後でないと避難はできないと。

率直に言って 政府が、これほど汚染されたところに住民を住まわせたままにしている、
リスクに関する必要な情報を提供することなく、経済的な支援もなく、適切な避難戦略もない
それは実にショッキングなことです。


日本人の作家で 治子ボアグリオという人がいます。「私は福島から逃れた」という本を出版されています。
事故当時 福島第一原発から50キロほどのところに住んでいて
彼女によると日本政府は風の方向について情報を流さなかった。
どの方向に行ってはいけないとか政府は有用な情報として原発事故が起こった時にどういうことを伝えるべきでしょうか
予想地図は可能でしょうか。政府はどういうことをするべきでしょう?


確かに 日本では専門家がSPEEDIというツールと知識を持っていて
明らかにどちらの方向にプルームが移動するか予測できたのに住民に知らせなかった。
もっと酷いことには多くの人々が元いた場所より汚染された地域に避難しました。

風の方向のために元の地点より汚染されることになる場所にです。
全く信じ難いことです。
政府の公共のサービスができるだけ早く人々に風の方向を知らせることが
明らかに必要です。

人々が放出された放射能の量についての正確な知識がなくても、予防のために
風が放射能汚染を運んでくる地域から逃れられるように。これはとても簡単なことです。

放射性物質が大気中に放出されると、風がこの塵 放射性ガスを一定方向に運びます。
自明のことですが、この方向に逃げるのを避けるべきです。

次に 雪や雨のせいで、空気中にあるこれらの放射性物質は地面に降下し、密度は様々ですが
地面の汚染を引き起こし、それが食物連鎖の汚染を引き起こし長期間人々を被ばくさせます。

現在の福島の場合、汚染地域に住む人々は土壌に蓄積された放射性セシウムによって
恒常的に被ばくしています。


自治体には知らせる手段があったということですね、地方自治体は住民救助支援の手段を予め講じていたのに 実行しなかったと。

ちょっと付け加えてもいいですか、
確かに当時の日本の状況は特殊でした。

地震と津波があり 政府は超大災害の状況を管理しなければならなかった。
しかし彼らがツールを持っていたことは確かです

そこには人々に情報を与えないという意図があります。
人々を怖がらせないように。
しかし そのせいで人々を保護した場合よりもはるかに酷い被ばくをさせてしまった。


また このことで人々の政府や行政への信頼が失われてしまった。
このことは汚染地帯の住民の心理的負担を増加させました。


つまり反対の結果になったわけですね
原発産業の評判を護るはずであったのが反対に 通常は従順な日本市民の政府への信頼を失わさせてしまった。


そういうことです。 付け加えると安定ヨウ素剤の配布のことですがよく知られているように
原発大事故の時には放射性ヨウ素が放出されます。

福島第一原発事故の時も大量に放出されました。

放射性ヨウ素は甲状腺に付着します。
甲状腺が機能するためにはヨウ素が必要だからです。

通常は食品に含まれる安定ヨウ素を吸収しています。

したがって、空気中に放射性ヨウ素ある場合、汚染された空気が到着する前に人々に安定ヨウ素剤を与えると
放射性ヨウ素を含んだ空気を吸いこんでも、甲状腺はすでにヨウ素で飽和しているので放射性ヨウ素を取り込みにくくなります。

したがって 安定ヨウ素剤の配布は人々の甲状腺の被ばくを大幅に制限することを可能 にして
甲状腺がんを回避することができます。

したがって 私たちにとっては明らかに配布されなければならなかったのです

日本の市町村長たちはそうすべきだった

しかし日本の政府と県は安定ヨウ素剤の大量配布を許可しませんでした
それは実にショッキングなことです。
日本の住民はもっとよく避難させられるべきだった。


思い出していただきたいのですが数日後 アメリカは半径80km以内を立ち入り禁止にしました。

この間フランスでは産業的 商業的性格をもつ公的機関である放射線防護原子力安全研究所 IRSN、これはフランス政府と
原子力安全委員会の右腕なのですが、IRSNがシミュレーションを公開しました。

日本の住民の予測被ばく量を示し、避難区域の設定、安定ヨウ素剤の不配布の点について日本の避難戦略は正当であると結論付けました。

これはとてもショックです、というのはIRSNがこのシミュレーションを発表した時は事故はまだ続いていました。

今後も続く新しい放射性物質の放出を誰も予測できない状態でした。

それなのに このようなシミュレーションを作成して、被ばく線量は最終的には範囲内に収まる、
安定ヨウ素剤を配布する必要はない、これ以上避難させる必要はない、などと発表することは
私たちには非常なショックでした。

そうであれば フランスで原発事故や大規模な放射性降下物があった場合、
フランス当局がリスクに関する正しい情報を提供する能力と
住民を保護する手段に関して全く信頼を置けないということです。

ですので あなたがしているようなことは常に非常に重要です。
市民に放射能に関する真実の誠実な情報を提供することです。


どういう風に測定するか、どういうリスクがあるかなど信頼関係の話が出ましたが
利益相反があるということでしょうか。
原子力産業が国によって管理されている、あるいは国が資金を出していると言う事
それは利益相反があると言えるでしょうか。
一方で原発を管理し、住民の安全を保証し、他方で事故が発生した場合の
対応もしないといけない。どちらも捨てるわけにはいかない。
そこでクリラッドがしてきた事についてですが事故後の汚染の現状に関する 情報の提供について
中央政府を信頼することができない。
この状態を補完し、情報提供をするためにクリラッドは何をしているのでしょうか?


いくつかあります

まず公表のものに対するカウンター測定。カウンター評価です。
独自の測定をする能力がないといけません。
それは クリラッドのラボの仕事であり、サンプルを採取して分析し私たち自身の数値を取得することです。

次に数値の解釈が必要です。
環境のベクレル数値など数値があるだけでは役に立ちません。

リスクを計算しそのリスクを人々に説明できることが肝要です。
なぜならば 偽情報はいたるところにあるからです。

放射能のレベルに関してもありますが、放射能の危険性についても深刻な偽情報があります。

福島第一原発事故にあたり、日本の公式の専門家が
私たちから見れば犯罪的と形容してよいことを言ったことを思い出すべきです。

大学教授が言ったことですが
毎時100マイクロシーベルトの放射線量、つまり通常の1000倍、日本だと2000倍の放射線量でも
健康への特別な懸念はなく、また ニコニコしていれば放射能の影響を受けないと言ったことです。
つまり低線量の放射線は心理的な問題でしかないという考えです





放射線を浴びた後に病気になるのは、放射能恐怖症のせいだと心理的な問題でしかないという考えです。

しかし 私たちは今日 低線量の放射線について知見があります。
汚染された土壌 食物 空気のせいで体に蓄積される強力なエネルギーは
低線量でも癌をはじめ様々な病気のリスクを増大させる事は、今では明確に数多くの
疫学研究によって実証されています。

それは居住地でのラドンの吸入
医療CTスキャンによる被ばくの調査研究
また残念ながらチェルノブイリや
福島の人々の追跡検査であったり

したがって クリラッドが何をするかというと、提供する情報の改善に努めています。

すべての市民だけでなく
政治家、決定権保持者、  労組の人たちに放射能とその危険についてです。


沢山の人が聞いているのですが、日本ではモニタリングポストはコンクリートの基礎の上に設置されていて
なので市民がそのちょっと横で測定すると線量の数値はずっと高い。
この公式のモニタリングポストの数値に比べてです
今までお聞きしたことからすると、日本で検体採集をし現地の人々に採集の仕方を教え
彼らが確かな科学的根拠を持てるようにしたと。
それでは現在 ホットスポットなどの土壌の汚染地図は作成されていますか?


もちろんです
日本では10ヶ所ほどの市民測定所ができました
クリラッドは10ヶ所ほどの市民測定所の設立に貢献できたと思います。
今はもう存在していませんが当時のCMRSの旗の下でした。

これらの研究所のいくつかはまだ存在し数年前にこの何十ヶ所かの測定所が
みんなのデータと呼ばれる名の元に集まってボランティアと一緒に
非常な努力をしてこういうものを作成しました。

日本の17県で土壌の表層を採集しました。そして この土壌汚染地図を作成しました。


この成果はとても重要です。なぜならガイガーカウンターだけで測定すると
ラボで放射性セシウム137と134の濃度を分析できない。
そうすると状況の全体像を理解するのは不可能になります。

ラボで土壌を分析し、セシウム134と137の濃度がわかれば
放射能の経時変化を計算することが可能になります。

なぜならセシウム134と137の物理的周期が同じではないからです。
セシウム134の半減期は2年なので20年くらいでほぼ消滅します、1000分の1になります。
セシウム137は半減期が30年なので放射能が1000分の1になるのに300年かかる。
これで 彼らは予測マップを作成することができました。
また日本の汚染がはるかに広域に及んでいることを示しました。

東京にも及んでいます。福島の北の県も汚染されています。
すでに分かっていたことですが、福島県だけの問題ではないのです。
それが客観的に示されています。

次に汚染の程度が、時間にともなってどう変わっていくか、それがわかりやすく表示されています。
計算すると100年後でさえ、地域によってはまだ高度に汚染されているので
人間がそこに生活しに戻ることを許すべきではないとわかります。


この汚染地図のデータと日本政府によって提供されたデータとの間に矛盾がありますか
避難者は戻ることができるとかどこそこの自治体では暮らすのが可能だとか二つの情報源に矛盾はありますか?


たとえばホットスポットの概念に関して矛盾がある可能性がありますが この汚染地図は放射性降下物の
全体的なビジョンを提供しようとしています。

この市民測定所のネットワークは他の文書も作成しました。

ホットスポットの状況がわかるように、つまり、、、
いや 言い方を変えましょう、
日本政府は数年前から政策として汚染地域への住民の帰還を強硬に進めています。

この政策は2つのことに基づいています。
第1に年間被ばく限度を引き上げたことです。

事故以前は年間被ばく限度は1mSvでした。

日本政府はこの数字を年間20mSvに増やしました。
こういう汚染地域に人々を住まわせることは被ばく量 したがって癌による
死亡リスクが、以前の許容限度と比べて20倍になります。


これはとてもショックです。


2つ目の問題はこの帰還政策を強硬に進めるため避難者が汚染地域に戻るよう彼らの支援を打ち切っていることです。

次に偽装的な除染の問題があります。
県を全域除染することはできません。
居住空間 住居一つを除染することもできていません。私たち自身で検証しました。

たとえば2012年に私が覚えているのは福島県にある家ですが、徹底的に除染されたとされていたのですが、除染チームが2、3ヶ月間屋根を高圧水洗浄し、土の表層を取り除き家の前の森の枝を切りました。
葉に付着したセシウムを減少させるためにです。

これらの努力にかかわらず、私たちが家の測定をすると放射線量はまだ公衆衛生の線量限度を超えていました。
なぜか? たとえば庭は除染していませんでした。
川の土手は除染されていませんでした。

土手に蓄積されたこのセシウムは非常に強力な目に見えないガンマ線を送り 壁を通り抜け放射能源から10メートルも
離れた人々にも届きます。

そのため 本当に除染するのであれば、数十センチメートル表土を取り除く必要があります。
家の周辺だけでなく横の森の中も川辺も。しかし、それは不可能です。

最も放射線に脆弱な人々・・幼児 妊娠中の女性 胎児 汚染地域に戻るよう人々に圧力をかけてはならない。
これは日本に特徴的なことでチェルノブイリでは違いました。

日本では はっきりと政府の意志が見られます。
原発事故はなかった。全てはアンダーコントロールで、オリンピックは普通に開催できると、2つのリスクの現実を否定するという意志が本当にあります。

第1に福島第一 原発の安全性の観点から、福島第一原発が現在、アンダーコントロールだとは言えません。
第2に汚染地域に住んでいる人々の被ばく問題です。

さらに強制避難された人々や自力で避難した人々を強硬に帰還させようとする日本政府の明確な意志が存在します。


ウクライナやチェルノブイリに隣接するロシアの政府が住民の大規模な避難を決定することができ、日本は自由民主主義に近く高い技術レベルの市場経済の国なのに。この事実をどのように説明できますか?

私はチェルノブイリ事故時の対応が満足のいくものだったと言っているのではありません。
チェルノブイリ事故の時フランスでは、
放射性降下物からの防護は全くありませんでした。

もちろん ウクライナ ロシア ベラルーシの最も汚染された地域で、非常に深刻なことは避難や防護手段は事故の規模からすればまったく不充分でした。

しかしチェルノブイリでは少なくとも30kmの立ち入り禁止区域がありました。
不十分でありますが 少なくともこの地域へは帰還は許可しないという意志があります。

なぜ日本では違うのか。 私には複雑すぎる問題です。

おそらく日本の権力構造とか哲学的な問題とか人口密度とか。
日本は人口に比して国土が非常に小さい。

良い質問ですが、私たちのレベルでできることは人々の身体的精神的健康に問題が生じるという事実を認定することです。村に戻った住民は10%でしかない。
ほとんどが高齢者であり、すでに避難にともなうトラウマを抱えていて、被ばくを受けています。
それを最終的に有毒で不安を掻き立てる環境に戻す。
どうしようもない状況です。
一時的な避難場所にとどまった場合、本当に生活できる場ではないので、とても耐えられるものではありません。

どちらにしても大抵の場合彼らの人生は破壊されてしまった。

自殺率の上昇などを示す調査があります。
離婚率とか心理的抑圧とか。そしてもちろん、身体的健康障害がありますが、この点でも事故の影響を見積もらないという意思が見受けられます。

現在日本で福島事故の健康被害を測定するために、大規模に実施されている唯一の調査は甲状腺がんの調査ですが、甲状腺がんしか追跡していないというのが問題です。

大量の被ばくのせいでがん以外にも多くの疾患が出てきます。
消化器系とか心血管疾患などは追跡調査されていません。

甲状腺がんに関しては福島県内の事故当時18歳以下だった人々だけが対象です。
それでは宮城県など福島県の北部や東京を含む南の県で被ばくした人々はどうなりますか。この地域で汚染された空気を吸い込んだり、食品を食べた人たちは対象外です。

そして全くおかしいのはこれらの調査結果が現在、この福島県の検査対象人口の甲状腺がんは通常の20倍であると
示しているにもかわらず医療関係を含む日本の当局は放射性降下物とは関係がないと言い続けています。

しかし本当に科学的な仕事をしている科学者は関係を認めています。

検査の順が重なるにつれ増加するという事実は、事故に無関係の既存のがんを見つけたたかもしれないという、最初のスクリーニング効果ではないということを示しています。
汚染による健康被害であることが明瞭です。

私たち自身で福島の環境汚染の測定をして よく分かりました。そこに人々を住まわせ続けているのですよ。

放射性降下物が降った数日後の放射性ヨウ素による食品の汚染の数値を見たのですが、ケースによっては数グラムの野菜を食べることによって、幼児の場合 甲状腺への年間最大線量を大幅に超える可能性がある。



残念ながら 福島周辺で甲状腺がんが急増しているのは驚くべきことではありません。

何回も言いますが、ショッキングなことは健康被害の事実を直視しようとしない意思があることです。

福島県の甲状腺検査は、IAEAによって扱われています。
ご存知のように国連の関連機関で原子力エネルギー推進が目的です。

独立した保健機関があれば、そこが扱えばよかったのですが、そうはなりませんでした 。

WHOは公平な独立機関ではないのです
ずいぶん以前に締結されたWHO とIAEAとの間の協定は見直されていません。

WHOは福島事故の潜在的な健康への影響の評価に関する最初の報告を出しましたが、報告は偏ったものです。
例えば放射性降下物を考慮に入れていません。結果によっては線量評価の中に入れられなかったのです。

チェルノブイリの時に起こったのと同じように、福島で今起こっているように、私たちが健康被害を科学的に把握できないようにしようという制度ぐるみの意思が働いているのです。



政府のことですが2011年3月11日時点で日本の首相だった菅直人氏ですが、彼は熱心な脱原発論者になり、
世界中で講演して周り原発の危険を人々やメディアに警告しています。
菅氏は首相の座を退きその後安倍晋三が首相になりましたが彼の目的のひとつは原子力産業の再生でした。
日本の原発は全て停止していましたが彼は再稼働させようとしました。
しかし もしも日本人が菅直人のような人を首相に選んだら、新首相は何をすべきだと思われますか?

事故開始から10年経った今全国調査が必要だと思われますか?
新首相が自分で責任を取って、住民と環境を保護しようとする人であった場合ですが。


誠実にお答えするなら、日本のような場合、地震が多く 津波の危険があり、人口密度も高いので
私だったら全力をかけてエネルギーシフトに向かうと思います。

不可能なことですが最初に福島事故のツケを解決しようとするでしょう。
ツケは解決されておらずしかも事故は継続中です。

欺瞞的な「除染」作業で出た、1400万立方メートルのフレコンバッグに入った除染土があります。

それは数センチの表土ですね

そうです バックホーやシャベルで削り取った表土を袋に入れたものです。
放射性セシウムは金属ですが土に堆積し、時間が経つと土中に沈下していきます。

表土を取り放射性廃棄物の保管場所に移動させる事は、原則的にはいいことです。

しかし現実的にはそれを福島県全域で実施するのは不可能です。
森林が多く 川縁もあり 牧地もある。こんな広域の除染は不可能です。

それに除染土が入ったフレコンバッグをどうするか最終的には解決していません。

現在 福島第一原発周辺に中間貯蔵施設を建設中で、そこに県内に防護施設なしに散在しているフレコンバッグを運び込んでいます。

しかしそれは根本的解決ではありません。
なぜならこの施設は30年間の貯蔵しか計画されていないからです。
しかしセシウム137の半減期は30年です。
30年後放射能は半分にしか減っていないのです。
キロあたり100万ベクレルの汚染土があった場合、30年後にはまだ50万ベクレルあります。
そのフレコンバッグをどうする積りでしょうか。

プラスティック袋の耐久性も問題ですね

もちろんです
これほど広域な除染は不可能です。
核燃料が溶け冷えて固まったデブリの取り出しについていえば、1、 2、 3号機がありますが、非常な高濃度汚染で、非常に危険です。

東電は30、40、50年でデブリを取り出せると言っていますが、どうやって取り出せるか誰もわかりませんし、その後それをどうするかも分かりません。

現在この高線量のデブリは水に浸かっています。
東電はこの高熱のデブリを冷却するために、毎日200立方メートルの注水をしています。
冷却しないと再び大事故になる可能性があるからです。

この水は3つの原子炉の地下で汚染され、東電はこの汚染水をできるだけ処理してタンクに貯留しています。

現在120万トンの汚染水が、一応処理してありますがどんどんタンクに溜まっていきます。
そこで東京電力は日本政府ともちろんIAEAの同意のもとに貯留された汚染水の海洋放出を考えています。
しかし放出の基準を守ろうとはしていません。

ですから何ひとつ解決していません。

汚染水処理も除染も福島第一原発の敷地の将来に関しても、健康検査はちゃんと行われていないし
賠償は充分な額には遠く及ばず、この大事故はまだ進行中で、きちんと管理することは不可能です。

しかし住民に充分な情報が提供され、サポートされ支援を受け、何が起こっているのを理解できれば
司法に訴え 自分たちの権利を認めさせる法廷闘争のツールを多く持つことができる。

記念という言葉は使わないほうがいいですね
記念というと終わったことのようですが、そうではなく2011年3月11日に始まったということですね。
まだ進行中だしこれからも長く続くと。 日本で新首相が誕生した時にどういう助言ができるかという話をしましたが
、市民の放射能汚染地図をしっかり参考にし、汚染された自治体に人を帰還させるべきでないと。
少なくとも子どもと妊婦は帰還させてはいけないと。

また大々的に経済的賠償をしなければならない。
移動を余儀なくされた人々や、被ばくを避けるために国内避難した人々のために。

また原発エネルギーを他のエネルギーに
変えるということもおっしゃいましたね

日本のように地震などの多い国で
第二の福島事故を避けるために
もう一つ大事なことは
放射能に慣れ共存することを止めることです。

例えば まだ汚染されている地域でオリンピックを開催することです。

自国を復興させるにはもっといい方法があるはずです

それから汚染地域への帰還政策をやめるべきです。

私だったらどうするかという質問だったので
個人的に考えることをお答えしました。

それから安定ヨウ素剤のことですがフランスや
それより小さいスイスの場合
全国の市民が自宅に安定ヨウ素剤を
備蓄しているべきです。

放射性ヨウ素の放出があった場合
すぐに摂取できるように
原発から10、20、50キロ県内など
だけではなく全国で。


最後のお礼の一言の前にお伺いしたいのですが、2011年3月11日金曜日から10年経ちましたが、このインタビューの最後にどういう結論があるでしょうか。

インタビューの結論は難しいですね。
とても心に影響を残した思い出をお話しすると、2011年に福島の農家でお会いした女性の方ですが、
一旦強制避難され帰っても良いということでした。

私たちは測定して放射能の線量を示しました。彼女はこう言いました。
「遠くから来てくれてありがとうございました。暗闇に光が射したようです」と。

それは情報 知識 現状の理解をもたらしたということです。

目に見えない放射能に関する情報を市民に提供することは大切なことです。

そうすることで不幸にして、原発事故が起こった時状況を理解し、どうすれば良いか判断するツールができます。

原発に限らず他の放射能の爆発的事故の場合もです。

2つ目の点は人類は核エネルギーを支配することはできないという事実です。

チェルノブイリの場合や日本のように発展した国の場合を見ても、人類は核エネルギーを支配し
規模を管理し施設の安全な運用を保証することはできません。

また原子力発電産業は、引き起こす損害に対する保険保険が掛けられていない極めて稀な産業の一つです。
数年前日本のシンクタンクが福島原発事故の損害を80兆円以上と試算しました。
東電は保険でカバーされていません。
フランス電力会社も同様です。

国家はこのようなリスクをカバーする額を確保しておくことはできません。

このようなリスクのある施設を運営するのは意味が通りません。

なぜならこのリスクが現実のものになった時、そして不幸にしてそれはきっと起こりますが、その時私たちには
どうすることもできないからです。

シャレロンさん
1時間どうもありがとうございました。





Youtubeの動画でご覧になりたい方はここをクリックしてください。(Youtubeが開きます)

*この番組の翻訳をして字幕をつけてくださり、その翻訳したテキストを今回日本で紹介するにあたり快くご提供くださった、フランスの遠くの隣人・杉田くるみ様に、深く感謝します。


【動画・字幕付き】フランスの市民放射能測定所 ブルーノさん「福島原発事故から10年」


Entretien Bruno Chareyron 日本語字幕付

フランス語圏スイスの反原発番組にて、原発事故から10年の節目に、フランスの市民放射能測定所CRIIRADの核物理学技師 ブルーノ・シャレイロンさんをインタビューしたものが 日本語訳され、字幕がつきました。(翻訳&字幕:フランスの市民団体 遠くの隣人3.11様の協力)

CRIIRADは、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後に設立されました。
フランスも、大気を通じて大地に放射能汚染があったからです。当然輸入される食物に対しての警戒も必要でした。
それから、現在まで、放射能測定を続けており、現在では、原発が立地する川の水質監視などを、周辺の自治体から請け負うなど今でも立派な活動を続けている市民団体です。

測定技術部に属するブルーノさんは、福島原発事故後かなり早い段階で、日本へ測定器や資金や測定技術などを支援してくださったり、日本の市民測定者をフランスに招いて測定技術を授けてくださったりした、私たち市民測定にとっての大恩人です。

この番組の中では、10年前に来日した時の福島の放射能汚染に対する衝撃や、チェルノブイリ原発事故時との比較など、貴重なお話をたくさんしてくださっています。
正直言って、事故後のひどい放射能状況や行政の対策の酷さ、ニコニコしていれば放射能は来ないといったことが思い出され、辛いことでもあるのですが・・・。

日本の人々が 非常に大量な放射線被ばくにさらされ適切に情報を与えられることもなく
護られることもない
遠くから それを見ながら その人々に情報を提供するために何もできない 
それは非常に耐えがたいものだったと回想しています。
その後すぐに日本の市民からのコンタクトをきっかけに、日本へ測定器を支援すること、使い方のビデオを緊急で作り
測定方法、解析結果の読み解き方、そしてなにより、測定者を放射能防護する方法などを伝えたこと

測定器などを携えて福島に来た時の様子を語るときには、「驚くほど空間線量の高い学校に子どもたちが学校に通っていた・・・」その時のことは、今思い出してもトラウマなんです、、と言葉を詰まらせるシーンも。

日本政府や自治体の情報隠蔽についても、激しく抗議をしています。
歴史的に見れば、こうした国家の隠蔽体質、あるいはその能力の欠如は日本だけではないそうですが、
SPEEDIのこと、安定ヨウ素剤を配らなかったこと、避難をさせなかったこと
ニコニコしていれば放射能はこない、という発言など、
明らかに、住民を被ばくから守らなかったことについて言及しています。

また、みんなのデータサイトのこれまでの活動についてや、「図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集」についても、紹介をしてくださっています。客観的に福島県だけではない広範囲に放射能汚染が広がっている事実を記録したこと、また空間線量ではなく、土壌中の放射能量を測定したことで、10年後、100年後といった後世にどれくらい放射性物質が残るか(減衰率計算により)示したことなどを功績として紹介してくださっています。

全部で45分です。是非ご覧ください。

こちらから閲覧できます。
Entretien Bruno Chareyron 日本語字幕付