福島第一原子力発電所の事故から10年経過する現在において初心を振り返る
○設立の経緯
地域性や原発事故避難者等の事情を勘案し、測定所ではなく、測定依頼所を2013年2月に設立。代表者には精力的に避難者支援活動していた「信恵」氏に依頼した。
福島第一原子力発電所の事故以降、チェルノブイリ原子力発電所の事故による教訓から、未測定の食品を食べる場合は、避けたい食品があった。また、西日本より東の食材は安心が得られず、日本の食材であれば山側の食材は避けていた。身近に測定所があれば避けるだけではなく、安心できると考えた。
その際に重要したのが
「測定するだけで、みらいのある子ども達を守れるのか。」
守るための考え方(4点)
1.可能な限り「測定下限値を下げて」測定し、信頼できるデータを蓄積する継続性
2.放射能は「見えない」「味がしない」「匂いがしない」ことから,放射能汚染されている食品は測定して「見える化」をする必要性
3.「データがないこと=安全安心」ではない。実際の測定結果を判断材料を含めて不特定多数の方に発信する共有性
4.測定データの信頼が担保でき、データベース化された「みんなのデータサイト」に参加する信頼性
○測定依頼所の基本的考え方(5点)
1.みらいのある子どもを守る
2・生産者・販売者の方を守る
汚染されている農作物・食品が見つかった場合は,交流のある農家さんと協力して,以後どうやったら汚染のない農作物・食品を作ることが出来るか情報提供等行い,支援していく
汚染されている農作物・食品を作った生産者・販売者の方を責めて潰してしまうと,生産者・販売者の方が消えていってしまう。それでは食べるものが無くなっていく。本末転倒である
生産者・販売者の方を守ることで,将来に渡って安心できる農作物・食品を残すことが出来るようになる。それが子どものみらいを守ることにも繋がる
3.放射能汚染されていない食品は公開する
4.誤情報やデマは絶対に流さない
5.全国に立ち上がっている他の市民放射能測定所と連携し,測定器の精度を保ち,クロスチェックや意見交換を積極的に行っていく
○今後について
測定依頼があろうがなかろうが、測定依頼所(測定所)は今後も続けていきます。気軽に測定できる場所が存在することで、地域の監視力・抑止力になれば幸いです。